ウェイトリフティング – 第68回国体準備特集

ウェイトリフティングは力のみのスポーツではない 266キロ。 これはTaranenko選手のウェイトリフティング・クリーン&ジャーク競技の世界記録です。家庭用のグランドピアノの小さいものが、だいたい250キロくらい。 これが現在人類が、地面に置いてあるものを頭上まで、己の肉体のみで持ちあげられる最大の重量です。 でも、「筋肉があれば持ち上がる、というものでもないんです」と言うのは、全日本ウェイトリフティング監督の稲垣英二さん。重たいものを持ち上げるとき、必要なのは身体の髄を使って、重心操作を行うこと。「力が重要と思われていますが、テクニックを身につけていれば女の子でも持ちあがります」と稲垣さんは言います。 あらゆるスポーツの中で、瞬発力はナンバーワン ウェイトリフティングは一瞬の競技なので、あらゆるスポーツの中で一番瞬発力があります。北京オリンピックのとき、出場選手の体力測定を行ったところ、垂直飛びが、バレーボール選手を抜いてウェイトリフティング選手が一番だったそうです。「30メートル走、50メートル走など、瞬発力が必要な競技では、ウェイトリフティングの選手は強い。特に30メートル走はピカイチです」と稲垣さん。近年ではバレーボールなど、ほかのスポーツのトレーニングにも取り入れられています。「もっと早く走りたいとき、高く飛びたいとき。すべてのスポーツの能力を引き上げることのできる競技がウェイトリフティングなんです」。 ウェイトリフティングには、2つの種目があります。
スナッチ スナッチ両手による引き上げ競技。地面に置いたバーベルを頭上へ一気に引き上げ、立ち上がる。
クリーン&ジャーク クリーン&ジャーク両手による差し上げ競技。地面に置いたバーベルを第1動作(クリーン)で肩まで引き上げて立ち上がり、第2動作(ジャーク)で全身の反動を使って一挙動で頭上へ差し上げる。略してジャークとも呼ばれる。
地道なトレーニングは、バーベルを頭上に掲げる、その一瞬のため。 筋肉をつけるトレーニング。 ダッシュなど、瞬発力のためのトレーニング。 完璧なフォームを身につけるためのトレーニング。 バーベルを握った瞬間に、集中が頂点に達するようなメンタルコントロール。
東京都ウェイトリフティング協会「東京都ジュニア教室」 2008年7月発足。調布市味の素スタジアムの地下にあるウェイトリフティングトレーニング室で、ジュニアは土曜に、高校生と一部ジュニア選手は土日合宿を行う、ジュニア育成の場。月1回記録会を行っている。現在、小2~中3 男子11、女子4名参加。
《選手募集中》 募集対象:小学生・中学生の男女 練習日時:毎週土曜日 14:30~16:30 *無料で指導しています。 体力をつけたい子供たちにマット運動から軽いバーベルで基本を教えています。 1年間で身長3-10cm、体重1-2kg 伸びています。 連絡先:090-5543-7352 事務局 タコダ迄
【指導陣】 ◆植松豊東京都ウェイトリフティング協会会長、2010年全日本マスターズ大会A1クラス62kg級チャンピオン ◆三宅義信東京都ウェイトリフティング協会副会長、第18回オリンピック東京大会・第19回オリンピックメキシコ大会 ウェイトリフティング金メダリスト 現在、ゴールドメダリストを育てる会(NPO法人)理事長として各方面に講演会、指導で活躍中です。 ◆稲垣英二ロンドンオリンピック日本ウェイトリフティング監督、ウェイトリフティング協会ナショナルチーフコーチ(埼玉栄出身) ◆松尾謙資東京都ウェイトリフティング協会理事長、日本WL協会常務理事 ◆多小田一紀東京都ウェイトリフティング協会事務局長、2010全日本マスターズ チャンピオン 日本記録樹立(元法政WL部キャプテン) ◆鈴木靖ニ氏、東京都WL協会理事、2008年ギリシャ世界大会チャンピオン(元早稲田WL部キャプテン) ◆並木良憲氏、東京都WL協会理事、日本WL協会コーチ ◆鈴木北九生(キクオ)氏、東京都WL協会理事、ジュニア育成担当コーチ ◆森野覚志氏、東京都WL協会理事、ジュニア育成担当コーチ、2010年世界マスターズ金メダル ◆永友史子氏、東京都WL協会理事、ジュニア育成 女子担当コーチ
[取材協力]東京都ウェイトリフティング協会「東京都ジュニア教室」 [取材・執筆・撮影]くにたち総合ポータルサイト事業協議会 事務局