淡路島バーガー国立店

国立駅の南口から旭通りを直進し、三小通りへ――
計15分ほど歩くと、右手にインパクトのある「淡路島バーガー」の看板が現れます。
看板にも書かれている‘玉ねぎが主役のハンバーガー’とは、一体どんなものなのでしょうか。

フランチャイズ展開している「淡路島バーガー」。
兵庫県西宮市の本店を始め、大阪・名古屋・和歌山・京都などに店舗を着々と増やしています。
東京では西新宿・高円寺に出店していますが、多摩エリアへの進出は国立が初めて。

国立店は大手バーガーチェーンで切磋琢磨してきた目黒圭さん(写真左)と、松谷勇人さんによる共同経営です。

前職では新規開発部に所属し、お店が軌道に乗るまでをサポートしてきた目黒さん。
大手バーガーチェーン時代は国立の店舗を任されていたこともあり、街の人にハンバーガーが受け入れてもらえる感触はあったといいます。

「居酒屋をやりたいなという気持ちもあったんですが、コロナ禍で踏み切るのは難しくて。どうしようかと考えた時に、20年間やってきたハンバーガーがやはり頭に残っていました」

一方の松谷さんも、別の大手コンビニチェーンに再就職しオーナーの管理などを任されていましたが、休日返上で働く毎日に疑問を感じていました。

「年収だけ見れば勝ち組でも、子どもとの時間は全くありませんでした。家にいても疲れた父親の顔しか見せてあげられないのでは、幸せとは言えないなと」

自分たちで何かをやりたいと思った二人は共に歩むことを決め、さまざまな事業内容の可能性を探る中、他店で食べた淡路島玉ねぎのおいしさに衝撃を受けたそう。
ちょうど世間的にも開業ラッシュの頃でしたが、8カ月ほどの準備期間を経て、2021年8月に「淡路島バーガー 国立店」をオープンしました。


入り口を入って左手にはカラフルな「あわぢびーる」の小瓶が並び、カラフルなラベルに心が踊ります。
味は左から「ヴァイツェン」「ペールエール」「島レモン」「レッドエール」「ピルスナー」「アルト」の6種(※ビールはイートインのみ提供)。

ハンバーガーの主役となる玉ねぎは、瀬戸内海最大の島である淡路島産。
温暖な気候と海のミネラルを豊富に含んだ土壌でじっくりと時間をかけて栽培し、完熟してから収穫される島の特産品です。

「仕込みで一番時間がかかりますね。輪切りの玉ねぎをじっくりと蒸し焼きにして仕込んでおくのですが、時間が経つほどに玉ねぎ自体の水分がたっぷり出てくるんです」と目黒さん。

出てきた玉ねぎのエキスも次の仕込みに使い、旨みを余すところなく使い切ります。

ビーフ100%のパティに特製のブレンドソースを合わせ、鉄板で再び焼いた玉ねぎ、トマト、レタス、マヨネーズを自社製のふわふわなバンズで挟めば、基本となる「淡路島バーガー」(850円)の出来上がり。

ここへチェダーチーズやベーコン、目玉焼きなど好みのトッピングを加えてカスタマイズも楽しめます。

トッピングは店舗に寄って違い、国立店では「はちみつ」もラインナップに。
アボカドと合わせてオーダーする方が多いそうです。

サイドメニューの定番であるフライドポテトももちろんメニューにありますが、玉ねぎにこだわっているだけに見逃せないのが「オニオンリング」(350円)。
カリカリで香ばしい衣をまとった大きなオニオンリングは、口に入れると玉ねぎの甘さとジューシーさに驚きます。

ポテトと両方食べたい人のために「オニポテ」(400円)を用意しているのも、国立店ならでは。
サワークリームやバター醤油などのシーズニング(50円)をプラスすることもできます。

ソフトドリンクの「島レモンソーダ」(300円)。
酸っぱすぎず爽やかな甘みで、これからの季節にぴったり。

大きすぎて食べきれない子ども用に「キッズセット」(600円)があるのも、国立店のこだわり。
シンプルにパティとケチャップのみを挟んだバーガーと、大人向けの半量に抑えたフライドポテト、ソフトドリンクが付きます。
「小さい子も、自分用のを食べたいですから」と自然に話すお二人。

イートイン席は入り口脇のカウンター3席のほか、テーブル18席を用意。
テイクアウト、UberEats、出前館にも対応しています。

焼き上げに5分ほどかかるため、お急ぎの方は電話予約しておくとスムーズです。

「オープンして2カ月くらい経った頃、誕生日の女の子が一度食べただけなのに、うちのハンバーガーを食べたいってリクエストしてくれたんです。お母さんも『宣伝しますね!』と公園で匂いを振りまいて帰ってくれて、そこから本当にお友だちが来店してくれたり。たまたまお客様が集中してお待たせしてしまうタイミングでも『じゃあ後で取りにくるから』と言ってくださったり。大手チェーン時代には感じられなかった、まちの人の温かさを感じます」

今後はさらに気軽に来てもらえるよう、ランチメニューも考案しているとのこと。
駅から少し足を伸ばしておいしいハンバーガーを頬張ったら、心まで満たされそうです。

基本情報

店舗所在地
国立市東2丁目28-11-1F
*P2台有
営業時間
11時~20時(L.O.19時30分)
休業日
月曜(祝日の場合は翌日休み)
TEL
042-843-0834
店舗席数
テーブル18席+カウンター3席
ウェブサイト
https://www.instagram.com/awajishimaburger_kunitachi/?hl=ja