器の店ノーション

JR「国立」駅を背にして、まっすぐに伸びる大学通り。その大学通りの角を曲がった閑静な住宅街の中に「器の店ノーション」があります。すぐ向かいでは一橋大学の緑が生い茂り、時折鳥のさえずりも聞こえてきます。お店はマンションの一階にあって、靴を脱いで上がるスタイルなのでとても寛げます。店主の稲垣さんは、ご自身の出身地である京都に「どことなく雰囲気が似ているから」といった理由で、国立への出店を決めたそうです。今年で開店25周年を迎えた「ノーション」ですが、5年ほど前までは、駅前の賑やかな富士見通りにお店を構えていました。
「こちらに移ってきて5年目ですが、お店周りの静かな環境と和室がある所が気に入っています。私自身も楽ですし、お客様にも畳の上に座ってじっくりと器を見てもらえます」

お客様の約8割は顧客で古くからの常連さんも多く、最近は、一人暮らしの高齢者や若い男性なども増えてきたといいます。お店で扱っているのは、作家さんオリジナルの器や工芸品などです。常設作家さんは何百人もおり、季節や雰囲気に合わせて小まめに入れ替えをしています。最近の傾向としては、明るく可愛らしい感じのものを求める方が多く、その辺も念頭に置きながら仕入れをしているのだとか。
「一見シンプルでありながら、日常的に使っていく中で、その人の生活に華を添えられるような器を取り揃えています。例えば、ちょっと元気が出なかったりする時に、こういった器にお料理を乗せて頂くことによって、心が和んで癒されることもあると思います」

普段は、作家ものの器をメインに展示していますが、月に2回ほど、金工や染織、竹工芸などジャンルの違う作家の個展を開催しています。個展会場で、作家さんの作品作りへの思いなどを聞いて、熱烈なファンになる人も多いそうです。また月に一度、作家さんを講師に招いて、書道や華道などの教室も開催しています。
「母方の祖父が僧侶で、茶道や書、尺八などに傾倒していたために、やきものや書、染織品などがいつも身近にある環境でした。さらに、お茶の先生だった祖父の影響で、小学校時代からお茶を習っていました。そのため、日常使いの器以外にも、お茶道具なども幅広く取り揃えています」
最近は、お店の歴史と共にお客様の年齢層も上がってきて、既に、お子さんが独立されている方も多く、“お一人様”用の急須や徳利などを特注することも増えてきましたが、実際にかなりの需要があるそうです。
心地のいい空間に身を置いて作家さん手作りの器を眺めていると、お気に入りの器で日々の暮らしを楽しむ、そんな心の余裕を持ちたいと思いました。

国立駅からの道のり

中央線国立駅より徒歩9分。国立駅から800m。

基本情報

店舗所在地
国立市中1-18-16ミンコートグランデ1F
※車でお越しの方は、コインパーキングをご利用願います。
営業時間
10:00~19:00(展示会最終日は17:00まで)
休業日
火曜
TEL
042-573-3449
ウェブサイト
https://www.instagram.com/utsuwadaisuki/

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