@See You (あしーゆ)
国立駅から徒歩3分。雑居ビルを上がって扉をあけると、茶香炉の香りにふわっと包まれ、石畳が続いています。ここはどこ? 料亭?旅館?とても不思議な気分。
「遠くまで行かなくても、旅行気分を味わってほしい」
そんな想いを込めて女将(店主)の長谷川琴美さんがつくりあげた非日常の空間が、足湯カフェ「@See You (あしーゆ)」です。足湯に浸かってほっと一息つけば、国立にいることを忘れてしまいそう。
ビジネスマン、カップル、女性同士など、さまざまな人がひと時の安らぎを求めてここを訪れます。ゆったりと気分を味わい、あくせくしていた自分を本来の姿にリセット。
そしてここは、75種類もの梅酒が味わえる”梅酒専門バー”でもあります。
「もともと梅酒が好きで、全国各地にある酒蔵を巡っていました。梅酒は全国に2500種類もあり、個性もさまざま。しかし、居酒屋ではその区別なく、一種類しか置いていないことが多いですよね。それで構想を練って、ニッチ×ニッチの店をオープンしようと考えました」と長谷川さん。
長谷川さんは梅酒研究会に入り、2019年の品評会では審査員を務めるなど、梅酒の豊富な知識をお持ちです。そこで、初心者向き、中級者向き、上級者向きにおすすめの梅酒も聞いてきました。
~[初心者におすすめ] 佐賀県鳴滝酒蔵「太閤梅」~
唐津の銘酒「聚楽太閤」の清酒をベースにした梅酒。唐津産の南高梅と国産のてんさいで漬け込んだ、梅の甘さが際立つ一杯。清酒のすっきりとした飲み口のあとに、梅の酸味と甘みがしっかりと感じられます。フルーツ酒としておいしくいただけます。
~[中級者におすすめ] 鳥取県千代むすび酒造 猫また梅酒~
熟成米焼酎『猫また焼酎』をベースにした梅酒。焼酎がベースなので味が少し複雑です。舌やのどごしで味が強調される部分が異なるため、おもしろみがあります。通におすすめ!
~[上級者におすすめ] 沖縄県石垣島請福酒造所 日本最南端の梅酒~
請福酒造所の泡盛に黒糖と和歌山県紀州産の南高梅を漬け込んだ梅酒。泡盛ベース&黒糖で深みのある味わいとなっています。酸味もありますが、お酒として楽しめます。
「無糖のものなど、梅酒は幅が広いのでいろいろなものを味わってみてください」
また、長谷川さんは「一杯に向き合ってほしい」とあえて梅酒を陳列棚に並べず、料亭のような雰囲気で、女性がひとりでも入りやすくしています。
カフェタイムでは、「とろろこんぶと梅のささみうどんセット」(ドリンク・プチデザート・足湯20分付き 税込1650円/写真下)
その他、ワンドリンク付きで50分の足湯席を税込1380円で利用できます。
そして最近話題になっているのが、「旧国立駅舎弁当」(税込2200円)。テレビで放送されてからは、遠方からの問い合わせも増えています。
「写真の右が自分でイメージしてつくった試作品。これをそのまま再現してくれるところ探すために、40社以上に連絡をとりました」
国立産の野菜をつあったり、梅酒に浸かっていた梅、梅干し、完熟梅を練り合わせてつくった「梅練りの色揚げ」や「トリュフと牛肉のれんこんはさみ焼き」など、見た目も楽しい、わくわくする品がぎっちり詰まったお弁当になっています。
「私がつくるなら、今までにないもの、あっと驚くものでないとね」と長谷川さんは微笑みます。
- 店舗所在地
- 国立市中1-9-27 すずやビル3階
- 営業時間
- 11:00~翌1:00(土曜日は23:00まで)
- 休業日
- 日曜日・祝日
- TEL
- 042-843-0126
- 店舗席数
- 足湯席:8席 カウンター席:8席
- ウェブサイト
- https://ashiyu-aseeyou.com/