プリントショップ「やしの木」は、国立生まれ、国立育ちの馬場さんが、1981年にスタートさせた、オリジナル・ウェアの販売店。
「あなたの熱い思いを形に」をキャッチ・コピーとし、当初は学生さんのサークル用Tシャツ、ウェアなどの注文を一手に引き受けることが多かったそうです。
現在は、学生さんたちからの注文に加え、企業や協会(団体)などの制服の依頼も増えてきている、とも。
「無地ウェアを仕入れ、それに付加価値(チーム・エンブレムなど)を付ける」ことで、どこにもない「やしの木・オリジナル」が誕生します。
馬場さんは「お客さまのご希望をしっかり聴く。それを形にするにはどうするか勉強する。そして、ご希望どおりのものを提供する」ことに大きな醍醐味を感じながら、お仕事に励まれています。
たいへん勉強熱心な方で、まだまだパソコンが現在のように当たり前に使われていなかった時代(パソコン一式、およそ300万円!)には、手書きで文字をトレース(なぞる)したり、型取った文字を並べたりして、文
字起こししたものを、パソコンに取り入れ、印刷するという経験もされています。
「ふらっと訪れたお客さまには、国立の街をイメージした商品をお薦めするんですよ」と、国立に対する愛情もさすがにたっぷり。
馬場さんはその分、「国立はお祭りでもなんでも、以前にあった『一体感』が希薄になっている気がする。なんとか、人とのつながりを取り戻したい」想いを込め、日々アイディアを考える、「熱い思い」をご自身がお持ちだからこそ、お客さまの「熱い思い」を喜んで形にされるのでしょう。
取材・撮影・執筆:長谷川雅典