「くにたちを食す くにたちを語る 」~本日の国立野菜とそのおいしさ~協力:エコール 辻 東京vol.3 2/7

本日のくにたち野菜とそのおいしさについて

ロマネスコ カラフルラディッシュ
スタッフ
こちらのカゴの野菜はすべて「しゅんかしゅんか」さんの野菜です。 昨日菱沼さんに届けていただきました。
石井
この野菜全てが今日のフレンチのどれかに使われているんですね。 それでは、むしろ野菜のことは菱沼さんに伺った方がいいですね。
石井
これはロマネスコかしら・・・
菱沼
ロマネスコとそうですね、ロマネスコとカラフルラディッシュ。
石井
カラフルラディッシュっていうのは、赤と紫があるんですね。 あと、菜の花。これも国立ですか?
菱沼
国立です。全部国立です
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石井
この大根は・・・?
菱沼
からみ大根です。
石井
こちらの長ネギのような野菜は?
菱沼
ポロネギですね。 お魚料理の方に揚げて添えて出てきますよ。
石井
わかりました。ありがとうございます。
石井
今日の野菜の中で、菱沼さん的には何がお薦めなんですか?
菱沼
そうですね~ポロネギはこの2年位で農家さんが作るようになったんですけどポロネギが凄い美味しいので~。
石井
ロマネスクも国立で作っているんですか?
菱沼
そうですね。何人か農家の方が。
石井
一般的には、まだまだ知られていない野菜ですよね。
菱沼
うちのお店でもロマネスクがある時期には、常に出しています。まだ知らない方もいるけど、ちょっと人数が増えて来たかな?っていう感じもしますね~。
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石井
ロマネスクはどんな調理法で食べたらいいのかしら?やっぱブロッコリー的な感じで食べるのでしょうか。
菱沼
そうですね~、蒸して単純にドレッシングとかで食べるのが一番いいかもしれないですね。今年はね寒いせいか甘くて。
石井
へぇ?、甘いんですね。
石井
やはりその旬の時が一番美味しいということですね。
菱沼
ロマネスコにしろ、カラフルラディッシュにしても、西洋系のお野菜・・フレンチとかイタリアンの料理で使われるお野菜を、最近すごく作る農家さん増えているので、飲食店の方にしたら、喜んで頂いてる。
テキストはいる
石井
国立で作られている野菜は、ほとんど出荷先が決まっているのでしょうか?
菱沼
いえ、出荷先がもっとあれば、もっと多く作ろうと思えば作れる農家さん多いと思うんですね。
学生
前菜のラングスティーヌのビスクカプチーノ仕立てと、スズキのポアレ、ブールプランになります。ごゆっくりお召し上がりください。
石井・菱沼
いただきます。
石井
これが、エビなんですね。
菱沼
これ、緊張しますね。(笑)
スタッフ
学生のみなさんは今日のくにたちを食すインタビューが最終の実習日だそうです。もうすぐ卒業して社会にでます。このインタビューも3回目ですが同じクラスの学生さんです。
石井
最初の頃より、なんだかイキイキしてる感じがします。 10ヶ月近く経つと、確実に成長している様子がうかがえますね。
菱沼
うちのお店もこちらエコール 辻 東京の学生さんが何人かアルバイトしてくれていました。
石井
あら、そうなんですか。
菱沼
いまは退職していますが、キッチンの正社員のスタッフもOBでした。
石井
実際に調理に関わると、野菜などにも興味をもつのでしょうね。
学生
校外実習で、農家さんに行ったりする事もあるので興味はでてきます。
石井
いいですね。若いうちってお肉やお魚ばかり食べていて、あまり野菜には興味を持てないじゃないですか。で、大人になって、ある程度の年齢になってから、急に野菜が美味しく感じられる様になったりして。 若いうちから野菜の美味しさを知る機会があるのはいいことですよ。
菱沼
いや、今野菜好きな子多いですよね。
石井
そうなんですか?
菱沼
えぇ。でも、品種改良が進んでるっていうのもあると思ってて。
石井
そうか、昔に比べると食べやすくなってきたということですね。
菱沼
そうですね。人参とか本当食べやすくなって・・・。
石井
そうそう、確かに!
菱沼
最近、人参とか好きな野菜の方に挙がるようになってきて。
石井
私も実は、ついこの間まで、人参が嫌いで嫌いで・・・炒飯とかに入っているこんなちっちゃいやつも省く位、嫌いだったんです。(笑) それが、最近、冬にできるあの甘い人参に出会ってから、人参が好きになっちゃって。野菜の美味しそうなレストランでは、敢えて人参ジュースを注文するくらい。
菱沼
あ~、ちっちゃい人参ありますね。 それか、国立だとベータリッチっていう名前の、ベータカロチンがリッチ・多いという意味のものだんですが。
石井
品種の名前ですか?
菱沼
そういう品種があって。 ベータリッチ、それが一番生でそのまま甘くて、臭味が全然ないので。 それとトマトとか人参とか好きな野菜の方に入ってきてるんで、子供達に人気がでてきました。
石井
しゅんかしゅんかさんでは、朝採れで置いていただいてるので、そのまま食べるキュウリのような野菜は本当に美味しいです。全然違いますよね。
菱沼
本当、全然違います。
石井
キュウリって味が無いものだとずっと思ってたんですけど・・・。 あそこで、朝採れたてを買ってきて、そのままお味噌やマヨネーズをつけて食べるだけでも美味しいんです!
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菱沼
違いますね。
学生
こちら自家製のフランスパンとなります。
菱沼
あっ!そっか。前回、前々回はイタリアンだったんですね。
石井
そうですね。フォッカチャとパスタでした。 最近は、料理の見た目や繊細さがフレンチかイタリアンかわからないお店が多いですよね。
テキストはいる
石井
今どきは、フランスでも日本のシェフが一番美味しい料理を作るって、話題になってますよね。 おそらく和食で培われた舌の繊細さや、素材を生かした料理を作る和食の技術によるものも大きいのでしょうね。さらに野菜の美味しさを知っている日本人は、調理による味付けに頼らない料理を作る術を心得ているのかもしれません。
菱沼
素材を活かすのも料理ですからね。
石井
品種改良や無農薬農法などでさらに美味しい野菜ができたことにもよるのでしょうか。
石井
山梨が舞台になっているNHKの限界集落株式会社というドラマで、最初のシーンですが、無農薬の土をそのまま食べるシーンがあったんですよ。なんだか感動してしまいました。これは、日本でしかできない!(笑)