国立駅
国立のまちのエントランス、国立駅。JR中央線沿線駅の一つで、「国立大学町(くにたちだいがくまち)」としての開発に伴い、一橋大学(当時は東京商科大学)の移転と同時期の1926年に開業しました。
南口のロータリーからは、一橋大学、そしてJR南武線の谷保駅まで通じるメインストリート「大学通り」がほぼ一直線に伸びており、春は桜、夏は新緑、秋は紅葉、冬はイルミネーションの風景が、まちへ降り立つ人々を出迎えます。
三鷹〜立川間の中央線の高架化に伴って、商業施設「nonowa国立」などをはじめとする高架下スペースの活用も行われ、国立駅の開業当時からのまちのシンボルだった赤い三角屋根の駅舎も、2020年に「まちの魅力発信拠点」として国立駅南口に復元されました。
ここ数年で魅力的なスポットが増え、盛り上がりを増した国立駅周辺の風景。たとえば、中央改札前の南北通路の一角が、イベントや出店でにぎわっているのを見たことがある人も多いはず。
それらの催しを企画しているのが、国立駅の駅業務と「nonowa国立」の運営を行う「株式会社JR中央線コミュニティデザイン」のスタッフたちです。
国立駅構内には出店可能なスペースがいくつかあり、そこで知られざる個性的な国立のまちのお店に出会えることも多く、駅を訪れる人々の楽しみの一つにもなっています。まちのお店を営む人にとっては駅前に出店できる機会は貴重なもので、直近の出店スケジュールがほぼ埋まるほどなのだとか!
そんな取り組みの中でも特に盛り上がりを見せているのが、市内外の障がい者福祉施設で制作された“一点物”に出会える出店イベント「ものづくりのわ」。
2020年9月に中央改札前の南北通路で第一回目を開催してから、定期的に開催されるようになり、2021年11月には駅から徒歩1分の「国立南口ビル」に開催地を移して規模を拡大させました。
企画をされた国立駅スタッフの方にお話を伺うと、
「最初は『そんなに売れないよ』とおっしゃる福祉施設の方も多かったのですが、開催を重ねるにつれて応援してくれるお客さま、ファンになってくれるお客さまが目に見えるように増えていきました。手作りのものには1つ1つにストーリーがあり、国立にお住まいの皆さまにはそういうストーリーであったり、ものを購入することによってどのようなストーリーが広がるのか……ということに目を向ける方が多く、そういうところが好評いただけたのかなと思います」とのこと。
ほかにも、JR主催の東北デスティネーションキャンペーンに合わせた秋田物産展の開催や、国立駅になまはげがやってきて子どもたちに福をもたらす!? イベントも企画され、子どもたちは泣いたり笑ったり大好評だったそう。
“にぎわいを生む”さまざまな催しの企画だけでなく、駅構内の美化や幅広いお客様に合わせた気持ちの良い接客を心がけているという国立駅スタッフの皆さん。
駅を利用する人々だけでなく、そんな国立駅を心地いいと思う生き物がいるそうで……?
「ツバメツアー」も企画されるほど、ぞくぞくとやってくるツバメたちです。最長で3月末から8月頃までここで子育てしているツバメがおり、成長を見守っている駅利用者の方々も多いのだとか。
国立駅スタッフの皆さんも同じく、巣立っていくツバメたちを見守りながら駅の美化にも務めており、微笑ましいその様子は国立駅の名物になりそうです。
- 店舗所在地
- 東京都国立市北1-14
- ウェブサイト
- https://www.jrccd.co.jp/company/