古道具 レットエムイン

世界各国、日本・アメリカ・北欧・ヨーロッパ・アジア・南米etc.のモダンな古い家具、アンティークを扱うお店。比較的新しい20~30年前の物から、100年位前までに作られた物や道具を、東京近郊で行われるせり市で仕入れています。「日本には各国の素晴らしい物がまだまだ眠っているんですよ。」とおっしゃる代表の原さんにお話を聞いています。

前職は企業のサラリーマン、中古家具の仕入れ、販売に携わっていました。色々なりゆきで独立し、2008年6月にお店をオープンしました。

退職前の勤務地、表参道では東京の中心の雰囲気を味わい、「確かに良い場所ではあるが落ち着かない。」と思いました。生まれが八王子ですので慣れ親しんだ場所が多い多摩地区で、駅徒歩10分までで15坪以上の路面店、という条件で店舗を探しました。吉祥寺は家賃が高く条件に合わず、街のイメージからして「落ち着いてゆっくり見ていただける環境ではないか?」と思いこの場所に決めました。 国立は、中央線沿線らしい感じ、と高級住宅街の雰囲気が混ざり合う独特の街です。文化度の高い年配の方や、物が好きで目が肥えているお客様が多いです。美術大学の教授や生徒さんのアトリエもありますし、皆さん個性的で様々なものをチョイスされますね。

■壁にかかっているのはタイヤのホイール?

自分自身が色んな要素が混ざり合っている状態を見るのが好きです。昔から家具や雑貨、絵、アートが好きで、インテリアの勉強をしていました。前職の仕事柄、そういう物が市場に流れて来るのを見分け、仕入れをしながら実地で覚えてきました。色々な物を扱っていると段々と視点がぶれてくる事があるので、、時々軌道修正をしながら自分なりのセンスを身に着けて来たと思っています。

うちのお店は商品の回転が早いのが特徴です。週のうち3、4日は各地で開催される古物の市場へ買い付けに行っていますので、毎週違う商品が入り、どんどん入れ替わって行きます。良く来ていただくお客様にも、必ず毎回違うものを見ていただきたい!

古物商の市場では、その道のプロの方々が品物を出し、その場で現金でせりを行います。お互いが腹の探り合い(笑)買えないと困るし、高過ぎる価格で買いたくないし。良いものを見抜く眼と判断力が必要です。

■卑弥呼?

時に「どうしてもこれはうちのお店に置きたい」、と思う物に出会う事もあります。例えば、ナラ材で作られた秋田細工の椅子。1950年代に作られており、木を曲げて加工しています。良質な材料で高い技術を用いて作られていますし、デザイン的にも洗練されていて親しみやすい表情をしています。

こちらは近くお店を開業される方にお買い上げいただきました。2脚しかありませんので、他のデザインの椅子と組み合わされるのでしょう。最近は店舗などの家具も同じ物で揃えず、違った形の物を混在させて、トータルでおしゃれに個性的に見せる場合が多いですね。

■秋田細工の椅子

物選びのコツは、「自分が何が好きか?」を見定める事です。「流行だから気になっているのか?本当に好きなのか?」自分に問います。具体的なインテリアコーディネートのコツは、素材や色を決めて統一すること。木の種類を統一し、色数も抑え目に。

■この造花?も素敵~!

暮らしに取り入れやすい物としておすすめするとしたら、ビーカーやシリンダー等はいかがでしょうか?実験道具一式で買い付けたものですが、古いガラス独特の雰囲気があります。一輪挿しにしてみたらおしゃれなんじゃないかな。

■何に使おうか?考えるのも楽しいですね。

お客様は中央線沿線の広い範囲からお越しいただいています。土日の来客数が多いです。通信販売もできますが、実際に見に来ていただいて雑多に見える中からお気に入りの物を見つけて欲しい。

■居心地良さそうなスペース。

何度もいらしていただいているお客様が「あれ?これ前からあった?新しく入ったの?」とおっしゃる時があります。前回いらした時も同じ場所にあったものです。いらっしゃる時によって、目に入って来る物が違うのではないかな?と感じます。これだけ様々な物が並んでいると、興味の湧かない物は無意識に素通りしていらっしゃる。 季節や気温、お天気や体調なども影響するのではないでしょうか?

うちのお店が物を選ぶ視点を広げるきっかけになってくれれば本望です。昭和の時代に作られた物を見て「あ、これ実家にあったよね~!」と思い出し、改めて取り出し使っていただけたらうれしい。
日本のお宅には色んな物が眠っています。古びていてどんな風に使ったら良いのかわからない品も、うちの空間に置かれているのを見て「こうして組合せれば良いんだな」と思っていただければと思います。

■チューリップのポットは独特の色合い、存在感があります。

このお店で唯一の非売品。(下の写真の壁にかかっているワイヤーの絡まったような物体)何に使う物だか未だにわからない(笑)壁にかけていますが、ライトがあたってできる影がかっこ良く、何人もの方に「売って下さい。」と言われましたが、これだけは譲れないですね~。

自分らしいお部屋やお店作りをしたいと思っている方には、ご相談にのります。何でも聞いて下さいね!
開店当初は店舗だけでしたが、現在は1軒おいて隣のスペースをギャラリーとして運営、企画展の開催を行っています。アートや工芸作品の展示会はもちろん、キッチンもありますのでお料理もできます。様々な活動の発表の場になっていければと考えています。国立で良く行くお店は、ニチニチ、サーカス、やぼろじ

■手に持っていらっしゃるのは何でしょうか?気になります。

広い店内に様々な国の、様々な物が置いてありますが、店内のどこを見ても、しっくり調和して見える事に驚きました。原さんのセンスで選ばれし道具達は古い物だけれど古びてない、いきいきとそこにあるように見えます。そこに居るだけで自分のセンスも磨かれるような気がしました。休日に、ゆっくり時間をとってたずねたいお店です。個人的に、実家の納戸をお掃除してみようと思いました(笑)

国立駅からの道のり

基本情報

店舗所在地
〒186-0001 東京都国立市北2-13-48-101
営業時間
12:00 – 18:30
休業日
月曜火曜
TEL
03-577-3452
ウェブサイト
http://letemin.jp/