未来のパティシエVOL7 松岡あきさん 

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ぱっと目をひく。
そんなお洒落なベーカリーカフェを開いて、
地域の人たちから愛されるお店をつくりたい。

辻製菓技術マネジメントカレッジ 2年生
松岡あきさん
東京都立世田谷総合高等学校

土台には、ザッハ生地にジャムを塗り、2枚重ねます。 その上にマロンクリームを3列絞り三角形に。
土台には、ザッハ生地にジャムを塗り、2枚重ねます。
その上にマロンクリームを3列絞り三角形に。
ガナッシュ、さらにクレーム・シャンティイを塗ります。
ガナッシュ、さらにクレーム・シャンティイを塗ります。
表面のクリームに、筋をいれて形を整えます。
表面のクリームに、筋をいれて形を整えます。

削ったチョコレートを表面にまぶして、一番上にマロン クリームを絞ればできあがりです。
削ったチョコレートを表面にまぶして、一番上にマロン
クリームを絞ればできあがりです。
~食べたいものは自分で作るのが一番美味しい~
私の母は料理が得意な上に研究熱心で、私が小さな頃から色々な国の料理を作って くれました。またお菓子もよく作ってくれたので、幼稚園の頃には、すでに母と一緒にクッキーやベイクドケーキなどを焼き、小学生になると自分一人で作るようになりました。
大きくなってからは、家族が私の作ったものを食べて「すごく美味しいよ」と喜んでくれるのが嬉しくて、早くから「将来はパティシエになろう」と心に決めていました。
私は、母譲りで「食べたいものは自分で作るのが一番美味しい」と思っています。たとえば休みの日に家にいて「餃子が食べたい」と思ったらすぐに買い出しに行って、中の具はもちろんのこと、時間に余裕があれば餃子の皮から手作りして食べます。それが一番美味しいのです。

「エコール 辻 東京」に入学した理由

11002074_781574205269849_568002198_o 高校は地元の普通科へ進みました。元々、ものを作ることが好きなので、高校では陶 芸に打ち込みました。高校を卒業して、数ある料理やお菓子の学校の中から「エコール 辻 東京」に決めたのは、実習が多いこと、伝統菓子の作り方も教えてくれること、設備が整 っているなどの条件的な面に加えて、学校見学の際に、製菓の山崎正也先生から、ご自 身の体験談をお聞きして、それに感動をしたのが一番の理由です。
先生は若い頃にフランス語も話せないまま単身、フランスへ渡り“ショコラティエ”として働かれていたそうです。その情熱に心打たれました。
また、学校へ通うようになって、国立の街並みの景色の美しさ、特に空気の澄んだ日に富士山がきれいに見えることに感動します。同級生は男女問わずみんな仲が良く、カラオケに行ったり、同級生の家でご飯を作って食べたりもします。

パティシエからブーランジェへ

小さな頃からパティシエに憧れていましたが、2年生になってパンを作るようになり、パン作りのおもしろさに目覚めました。同じ材料でも、生地の混ぜ方や焼き方などの作業工程の違いで、出来上がりの変わるケーキとはまた違い、パン作りはミキシング、発酵、成型という単純な作業工程ですが、それだけにより奥深いものを感じたのです。
実際に、バゲットなどでは“クープ”といってパンに切れ目を入れる作業一つで、出来上がりの良し悪しが決まってしまうのが、パン作りの面白さでもあり、難しさでもあると思います。

休日にはパン屋さん巡り

「ブーランジェになる」と決めてからは、休みの度に気になるパン屋さんを巡ってパンの味比べをしています。一日で大体5~6店舗は回る上に、各店舗で基本のフランスパ ンやデニッシュ、季節のパン、そして売れ筋のパンなど5~6種類は購入するのでかなり の大荷物となります。特に人気のあるお店を回る度に思うことは、美味しいパンを作るお 店のスタッフというのは、やはり仲が良くて、お店の雰囲気も良いということです。
1年生の時のフランスへの研修旅行の際に、パリの街角で入ったパン屋さんのバゲット がとても美味しく、お店の方もフランクでお客様とのコミュニケーションも抜群、雰囲気も最高でした。

私がこの春から勤務することになっているブーランジェリーがこのパリのお店と非常に雰囲気が似ていて、パンもとても美味しいので嬉しいです。
実際に昼休みなどは焼き立てのパンを求めてお店の外にまで行列が出来るほどの人気店で、老若男女問わず、地域の方たちから愛されています。スタッフもシェフをはじめ皆さん感じが良く、スタッフ同士もとても仲がいいです。

~思い描く未来~

春から勤務するブーランジェリーで、まずはパン作りの基礎をしっかりと身につけたあ と、いくつかのお店を経験して、いずれは、商店街の中にイートインコーナー付きのお洒落なブーランジェリーを開きたいと思っています。店内にはパンだけでなく、ギフト用の 焼き菓子なども置いて、地域の人たちから愛されるお店を目指したいです。

~インタビューを終えて~ 取材・文 伊藤万里

興味のあることは自分で徹底的に調べて手書きでノートにまとめるのを習慣にしているという松岡さんは、実習の前には必ず予習をして、実習後には注意点などをすぐにノートにまとめているといいます。また思い立ったらすぐに行動する“行動派”でもあり、「ブーランジェになる」と決めてからは、毎週のように気になるパン屋さんの食べ歩きをしているというので感心しました。研究熱心で行動力のある彼女なら、これからも自分の進むべき道を切り開いて行けるでしょう。
                            

ATELIER TSUJI TOKYO(アトリエ 辻 東京)
写真辻製菓技術マネジメントカレッジでは、第2学年に行われる「アトリエ 辻 東京」の店舗研修で、一般のお客様にも生菓子や、焼き菓子などの製菓を販売しています。
販売の日程についてはこちらをクリックしてご確認ください。
【おまけ】エコール 辻 東京で見つけた「かくれ三角屋根」カスタニエンシュニッテン
IMG_1815ウィーンの栗のお菓子です。
ちなみにカスタニエンが栗です。三角になるように形を成形して最後にマロンクリームを載せています。愛らしい形が旧国立駅舎と似ています。
かくれ三角屋根のコーナーでは、ディズニーランドのあちこちに「かくれミッキー」がいるように、街中に、かつて国立駅の象徴として親しまれた三角屋根の駅舎にちなんだ「さんかく」をかくれ三角屋根として探しています。