児童部(入所施設福祉型)には30名、成人部には施設入所支援80名・生活介護130名を受け入れています。4~8人で共同生活をする23カ所のグループホーム、在宅ケアを一時的に代替する家族支援サービス「れすぱいとセンター紙ひこうき」、放課後等デイサービス「さにー」なども行っています。4~96歳までの方が、滝乃川学園では生活しています。現在成年部高齢者棟を造成中で、来年には開所予定となっています。
1891(明治24)年、日本史上最大の内陸地殻内地震「美濃・尾張地震」が発生しました。死者7,273名、家屋全壊142,177棟。数で比較すると、阪神・淡路大震災と同じ程度の大震災でした。 創立者である石井亮一氏はこのとき立教女学校の教頭の職にありましたが、自分の使命と考え、震災で親を亡くした子どものための寄宿舎つきの女学校を設立しました。これが孤女学院(のちの滝乃川学園)です。 受け入れた子どもたちの中に障がい児がいたことで、健常者のためには保母養成部が、障がい者のためには特殊教育部が設立されました。世が進むにつれ世間にも保母養成学校が増え、対して滝乃川学園は知的障がい者に特化していきます。
滝乃川学園の歴史は、そのまま日本の知的障がい者施設の歴史と重なります。『滝乃川学園百二十年史』(1786ページ、大空社)の中では当時の福祉的社会情勢も描かれています。本書は研究に重用され、卒論などで福祉系の学生が学びに来園することも多いんだとか。
2000冊以上もの蔵書になる石井記念文庫はアーカイブス化を進めており、石井亮一全集の電子版も発刊予定となっています。2007年には女優の常盤貴子さん主演により、『筆子・その愛-天使のピアノ-』として映画もされました((C)現代ぷろだくしょん)。
天使のピアノというのは滝乃川学園にある日本最古のアップライトピアノで、市登録文化財指定を受けています。また石井亮一・筆子記念館は国登録有形文化財指定となっており、秋の東京文化財ウィークで一般公開されます(主催:東京都教育委員会/後援:文化庁)。
原生林が残る敷地内には湧き水の小川が流れています。家族連れが遊びに来たり、近隣の幼稚園・保育園の子どもたちが遊びに来たり、国立市観光まちづくり協会で川遊び体験ツアーを行うなど、地域に開かれた場でもあります。
団体名 | 社会福祉法人 滝乃川学園 |
オーナーまたは代表者 | 理事長 山田晃二 |
住所 | 国立市谷保6312 |
電話番号 | 042-573-3950 |
ホームページ | http://www.takinogawagakuen.jp/ |