移動距離
4.3km
所要時間
2.5時間~半日
移動方法
徒歩
予算
0~1000円

国立の歴史と自然を辿る!まちあるきコース

くにたち観光案内人おすすめ★

晴れの日はなんだかお家にずっとこもるのはもったいないなあ。でも行きたいところもこれと言ってないし・・・
そんな悩めるあなたに「くにたち観光案内人」がおススメするのがこちらのコース!
東京都内に居ながらにして(わざわざ山のほうに行くこともなく)のどかな景色を楽しみながらお散歩できる場所をご紹介します。

JR谷保駅

JR南武線は神奈川県の川崎駅と東京都の立川駅の間を結ぶ電車です。この機会にぜひ乗ってみてください。
今回のスタート地点は谷保駅。立川駅から数えて3駅目です。

JR谷保駅→谷保天満宮
所要時間 約5分

改札を出て、左手の階段を下っていきましょう。公園のわきを通って、少し車通りの多くなる道を左に曲がれば突き当りが甲州街道です。甲州街道を挟んで反対側、もう見えました。谷保天満宮の鳥居があります。

ちなみに、ちょっと余裕のある人は谷保駅改札を出て、右手側の階段を下って行ってみてください。
東側線路沿いを進み、2つ目の交差点を右に。線路を横切り、道なりに進むと「庚申塔(こうしんとう)」という石塔があります。
この石塔は長寿を祈願して建てられたもので、江戸時代庶民に広まった「庚申信仰(こうしんしんこう)」の象徴ともいえます。庚申信仰では庚申(かのえさる)の日付の日は眠ってしまうと寿命が縮むという言い伝えがあったそうです。だからこのころの人たちは庚申の日付の日は徹夜する習慣がありました。
想像してみてください。みんなで必死に寝ないように頑張るなんてなかなかシュールで面白いですね。
そんな日本の歴史にご興味のある方はちょっと寄ってみるのもいいかもしれません。

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谷保天満宮

さて、谷保天満宮に到着です。
荘厳な空気の中に人の温かみを感じられる神社。鳥居をくぐると、下りの階段があります。階段を下りるとその先が本殿です。
たくさんの植物の中をチャボが自由に行き来しています。チャボとは鶏の一種で、日本の天然記念物に指定されている鳥です。

神社といえば狛犬ですが、本殿の近くには牛の像があります。この牛は谷保天満宮に祀られている菅原道真と牛のお話に由来してこの場所に建てられています。それは菅原道真が亡くなったとき。大宰府にある安楽寺に埋葬するため霊柩車を引いていた牛が、安楽寺の境内に入ったところで突然止まり動かなくなってしまったそうです。どうしても牛が前に進まなかったため仕方なくその場所に菅原道真を埋葬することになりました。そしてそのお墓の上に神殿を作ったのが太宰府天満宮の始まり。菅原道真の死を悲しみ、動かなくなってしまった牛の像が本殿前の座牛の像なんです。

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谷保天満宮→城山公園(じょうやまこうえん)
所要時間 約20分

谷保天満宮を満喫したところで、次の目的地へと向かいましょう。
谷保天満宮の本殿脇、おみくじを売っている辺りから出ると近いです。谷保天の付近の住宅街を散歩しながらゆっくり向かいましょう。ほそい道を突き進むと森のような一帯が現れます。これが城山公園です。

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城山公園(じょうやまこうえん)

東京都の歴史環境保全地域に指定されています。城山公園は様々な種類の野鳥が見られ、バードウォッチングにもってこいの場所です。すぐ隣には市の指定有形文化財の古民家があります。現在ではなかなか見ることのできない藁葺き屋根のお家。囲炉裏や、趣のある縁側、昔使われていた農具などが保存されています。
藁葺き屋根のお家って雨漏りしないんでしょうか。不思議ですよね。実は、藁ぶき屋根が雨を防ぐ方法は「水をはじく」ではなく、逆に「水にぬれる」というのが大きなポイント。
藁ぶき屋根の材料になっている草はよーく見ると表面に溝のような筋があります。そこを水が伝って落ちていくのですが、水で濡れることによって表面張力が発生し、水がそれ以上浸み込むことなく草を伝わるのです。また、屋根の急な角度やしっかりとした厚みも大きな役割を果たしているそうですよ。そういうわけで藁葺き屋根は雨漏りしないようにできているんですね。昔の人ってなんて賢いんでしょうね。
昔の人の知恵を知って一つ賢くなりました。自然との共存はなかなかロジカルにできているようです。さて、十分に自然を満喫したところで次の目的地へ向かいましょう。

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城山公園→くにたち郷土文化館
所要時間 約10分

矢川駅のほうへ少しずつ歩いていきますと、くにたち郷土文化館があります。ガラスの渡り廊下がとても開放感のある素敵な建物です。

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くにたち郷土文化館

くにたち郷土文化館では、国立市の自然・歴史などを紹介しています。国立市は知られざるすごい歴史があるんですよ。
たとえば一橋大学兼松講堂は昭和2年に施工されたロマネスク風建築。国の登録有形文化財になっています。一度見にいらしてみてください。
そんな郷土文化館の常設展示はなんと無料で楽しめちゃうんです。定期的に企画展も行われ、様々な視点から国立市を楽しむことができます。
今まで知らなかったことを知ることで、国立のことだけでなく東京都のこと、日本のこと、世界のこと。たくさんの新しい発見に出会えると思います!
また、国立市の昔の写真などは文化館のブログで定期的に紹介されています。そちらもぜひご覧ください。

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くにたち郷土文化館→ママ下湧水
所要時間 約5分

さて、ここまで国立の歴史を知る機会が多くありましたが、一息ついてかわいいお魚を見に行きませんか?

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ママ下湧水

ママ下?湧き水?いったいどういう場所なのか名前だけじゃあまったくピンと来ないですよね。「ママ」とは崖のこと。語源ははっきりわかっていませんが、日本では昔崖のことを「ママ」と呼んでいたそうです。
このママ下湧水は東京都の名湧水57選のひとつになっています。ママ下には武蔵野の大地に降った雨が長い時間をかけて地上に湧き出していて、透明な清水が流れています。このきれいな水を使って昭和初期まではワサビを作っていたそう。夏でもひんやりと気持ちの良い水が流れているので、今日まで大切にされてきました。
湧水の中には絶滅危惧種のホトケドジョウなどの貴重な生き物も棲んでいます。ホトケドジョウは小さな小さなお魚で警戒心が強いので、池の中に網や手を突っ込んだりせず、そっと覗き込んで見てください。黒い斑点のある背中と優しい顔が見れるはずですよ。

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ママ下湧水→四軒在家(しけんざいけ)古墳
所要時間 約5分

国立の旅もそろそろ終盤です。矢川駅までゆっくり歩きましょう。
歩きしな国立市で古墳が発見された場所があります。ちょっとご紹介しますね。

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四軒在家(しけんざいけ)古墳

古墳は皆さんご存知の通りで、大昔に権力を持っていた人のために作られたお墓です。
ここにあるのは四軒在家(しけんざいけ)古墳といって、この地域の長が埋葬されたお墓。
2001年に一度に10基もの古墳が発見されました。そのうちの1つだけが現在復元されています。
この古墳は7世紀前半ごろのもので、多摩川の河原の石をを積み上げて作られています。
7世紀前半は、世界的にみると隋の時代が終わったころまたは、ムハンマドがイスラム教を興したころというと伝わるでしょうか・・・。
一緒に出土した直刀や鉄鏃等の武器や、玉類の装飾品は先ほどご紹介した、くにたち郷土文化館に市指定文化財として収蔵されています。

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四軒在家(しけんざいけ)古墳→JR矢川駅
所要時間 約5分

今回の旅の終点はJR南武線矢川駅。スタート地点の谷保駅のお隣の駅です。今回の旅はいかがでしたでしょうか。都会の喧騒を忘れられる有意義な時間をお過ごしいただければ幸いです。

JR矢川駅

ずっと歩きっぱなしで小腹がすいてしまった方には、矢川駅近くの「オーロール」のカレーパンがおすすめ。カリカリ、サクサクの食感が疲れた体にうれしいですよ。