ニコノマニマニ雑貨店
JR南武線の谷保駅。国立市の中でも南東に位置するこのエリアには、国立駅周辺とはまた違う、のんびりと静かな空気が漂います。
のどかな駅の北口を、線路沿いに東へ。
1分ほど歩くと、真っ白な壁とシンプルな横長の看板が現れます。
看板に描かれた名前は、少し風変わりな「ニコノマニマニ雑貨店」
北欧を中心にヨーロッパや国内の生活雑貨を集めたお店として、2021年7月にオープンしました。
日常に取り入れやすい楽しいデザインや、食事がうれしくなる食器、そして`昼間のもやもやがどうでも良くなるような可愛さ’のコンセプトからセレクトされた雑貨たち。
店名には、みんなの笑顔――「`ニコ’と`ニコ’の間に間に」と願いが込められています。
中へ入ると視界に飛び込んできたのは、ユーモラスな表情が魅力の動物たち。
ぬいぐるみに見えますが、実はペンケース。背中のファスナーが開く仕様に、思わず笑みがこぼれます。
奥へ長い20坪の店内には、たくさんの食器やバッグ、マフラー、タオル、文房具などの身近なアイテムが収められ、どこを見ても楽しい大きな宝箱の中にいるよう。
取り扱う種類が増えるほど雑多になりがちな雑貨店ですが、デザイン会社が手掛けるお店と聞いて納得。
スッキリして見やすく、かつ遊び心も随所に感じられるディスプレイはさすがです。
店長の飯田いづみさん(写真中央)と、デザイン会社「デライトアーツ」の代表も務める飯田二朗さんご夫妻。
オリジナル商品としても販売している、おそろいの黒いトレーナー姿で迎えてくれました。
同デザインの白を着ているのは、スタッフの梅津綾子さん。
元々は雑貨のオンラインストアが先にあり、倉庫を兼ねた実店舗として、二朗さんの地元である谷保にお店を開いたのだそうです。
コレクターにはたまらないであろう、ムーミンのカップやプレートなどの食器。
カラフルでPOPだけれど、どこか一筋縄ではいかない世界観で今も多くの人に愛されています。
定番のアラビアカップには、廃盤になった旧ロゴがあしらわれたものも。
かわいいだけではなく、日々の暮らしに取り入れやすいシックな食器もそろいます。石のような質感が特徴のBitz(ビッツ)もその一つ。
ストーンウェアならではの重厚感と、釉薬のかかり具合で変わる表情が魅力です。
何を盛り付けても映えそうなディナープレートや、深さのあるボウル、スッとした形が美しいカトラリーは、食卓をさりげなく演出してくれます。
ポルトガル生まれの食器、COSTA NOVA(コスタ・ノバ)のPLANO(プラーノ)やRIVIERA(リヴィエラ)シリーズも。
日本の型染めユニット「katakata(カタカタ)」の絵柄が施されたお皿は、このまま飾りたくなるような味わいがあります。
食器以外にも、心が浮き立つアイテムがそこかしこに。
挿絵作家の森田MiWさんが今治のタオルメーカーとタッグを組んだプロダクトブランド「morita MiW」のタオルは、絵本のような世界がタオル地に表現されています。
ポケットハンカチは、ちょこっと飛び出た刺繍がポイント。
「動植物のモチーフが多いのですが、絵柄の種類が豊富で人気がありますね。見ているだけで楽しくなります」といづみさん。
アリクイ、狼、昆虫など、性別を問わずに好まれそうなハンカチがそろっていました。
森田MiWさんの作品はバッグやポーチ、ポストカードなどにも展開されています。
「良いと思う物を集めていったら、自然と動物が多くなりました」と仰るとおり、アルパカのボールペンやリアルなカラスの貯金箱と、そこかしこに生き物モチーフの雑貨が。いくつ探せるかチャレンジしてみるのも面白いかもしれません。
松井美緒さんがプロデュースした、リネン100%のエプロンもおすすめのアイテム。
薄手で乾きが速く、前結び・後ろ結び・腰巻きと3通りの巻き方ができます。
もともとは、料理好きな松井さんがハンドメイドしていたもの。イベントで販売すると瞬く間に評判を呼び、商品化された逸品です。
デザイン会社として松井さんのホームページ制作を手掛けたご縁から、こちらのエプロンも取扱いできるようになったとのこと。
店舗の奥にはPCとディスプレイが並び、オンラインストアやデザインの仕事もできる環境が整っています。
本社と行き来しながらフレキシブルに働かれる二朗さんの姿は、まさに今の時代ならではのロールモデル。
「谷保の周辺もずいぶん変わりましたね。駅前にセンスの良い焼鳥屋さんができましたし、富士見台の辺りも盛り上がってきて。他のエリアから来られた方や若い世代が新しい風を吹き込んでいるのを感じます」と二朗さん。
オリジナル商品の刺繍を地元のミシン屋さんにお願いするなど、ゆるやかなコラボも始まっています。
`日々がタノシクあること’をそっと提案する「ニコノマニマニ雑貨店」
心を軽やかにしてくれるお店を覗いてみませんか。
- 店舗所在地
- 東京都国立市富士見台1丁目17-24
- 営業時間
- 12:00〜19:00
- 休業日
- 日・月・祝
- TEL
- 042-505-7321
- ウェブサイト
- https://niconomanimani.com/