たまらん坂

昔も今も「たまらん」坂道。ロックスター忌野清志郎ファンの聖地!

国立駅南口から東に伸びる「旭通り」を10分ほど歩いていくと、突き当たりの五叉路から「たまらん坂(多摩蘭坂)」と呼ばれる坂が見えてきます。国立市と国分寺市の市境にある、およそ200メートル続くゆるやかな坂道です。

名前の由来には諸説ありますが、坂の真ん中あたりに立っている「たまらん坂標柱」によれば、“一橋の大学生が「たまらん、たまらん」といって上ったとか、大八車やリヤカーを引く人が、「こんな坂いやだ、たまらん」といったことからこの名がついたと言われています”とのこと。昔の人の言い伝えが、そのまま地名として残っているのですね。

かつて忌野清志郎さんが暮らし、歌にもなった

“ザ・キング・オブ・ロック”の異名を持つロックミュージシャン、故・忌野清志郎さんは、この坂道のそばに下宿していたことがあるそうです。ロックバンド・RCサクセションの「多摩蘭坂」というバラードは、清志郎さんがたまらん坂の途中にある家を借りて住んでいる姿や、まるで坂道の途上にあるかのような人生のさまざまな想いが歌われている名曲です。

そのため、「たまらん坂」は忌野清志郎さんやRCサクセションのファンの聖地にもなっています。2009年5月2日に彼の訃報が報じられた際には、大勢のファンがここへ花やお酒を手向けに訪れました。その後も、彼の命日にはファンが企画・主催する「忌野忌(いまわのき)」が開催され、たまらん坂をはじめとする清志郎さんが青少年期を過ごしたゆかりの地を巡っています。

坂を上る前、下りた後に、ちょっと一息

「たまらん坂」付近に暮らしている人々にとって、坂の上り下りは日常茶飯事。

国立駅からたまらん坂へ向かうまでの道のりには、ランチやモーニングが美味しいお店、居心地のいいカフェもいくつか並んでいます。坂のふもと付近には、朝早い時間帯からカウンター席でエスプレッソが200円(税込)で立ち飲みできる「caffè espresso al banco」があり、「出かける前、買い物帰りにちょっと一息つける」と近所の人に喜ばれているそう。テーブル席でスイーツや軽食を楽しむこともできますよ。

ロック・スターの聖地であり、昔も今も「たまらんなあ」と地元の人に思われている「たまらん坂」を、国立散歩のルートに加えてみませんか?

 

基本情報

店舗所在地
国立市東3-4-1(たまらん坂標柱)