葉根茶 -は・ね・ちゃ-

ハーブティー、ドライフラワー、アロマ、フェアトレード雑貨―
「葉根茶（はねちゃ）」は切り花や鉢植えだけに留まらない、植物のセレクトショップです。

花や葉、香りを楽しみながら大切な時間をゆっくり過ごす暮らしを提案したいと、国立駅南口の住宅街に店舗を構えたのは2016年7月。
代表の谷山貴子さんが、庭師のご主人や姉の裕子さんと協力しながらお店を開いています。

店名は、愛兎の`はね君’（イラスト左下）と`茶吉くん’からとったもの。
そこから、草と木で世界を作る「葉」、植物の「根」、ハーブティーなどの「茶」の字をあてていきました。

「店長は`はね君’なんです。`茶吉くん’は庭師をしながら、店長代理も務めます」といたずらっぽく笑う貴子さん。
お店のそこかしこに、ウサギ好きならではのエッセンスが感じられます。

植物好きの姉・裕子さんは高校時代に生け花を学び、そこで出会った先生の教えに衝撃を受けたと言います。
「一般的には生け花に向かないとされる‘形の良くないお花’も活用する、素晴らしい先生でした。どんなお花でも活かせるんだと教えていただいて、ハッとしました」
そこからより植物の世界を知りたくなり、生花店で働くようになります。

そんなお姉さんの薦めで、貴子さんも別の生花店に就職。
車の運転が得意だったこともあり、持ち前の体力と集中力で、働きながら植物の知識や店舗経営のノウハウをぐんぐん吸収していきました。

裕子さんは生花店を退職後、自宅でときどき花の教室を開いていました。
そこへ貴子さんが「私がお店を持てば、そこで教室もできるよね」と提案。
2人にとってなじみ深い国立の地で、実店舗をオープンさせました。

「元々はハーブティーやアロマ、雑貨類がメインでしたが『お花を買いたい』というお客さまが多かったので、段々と花や鉢植えが増えていきました。今はドライフラワーと生花、鉢を合わせると6～7割くらいありますね」

貴子さんは自分でブレンドするハーブティー講座（現在はお休み中）、裕子さんは花の教室`花遊び’を担当。
また、貴子さんのご主人をメインに、庭の手入れなどの相談にも応じてくれます。

「何のお店なんですか？とはよく聞かれます。『植物のセレクトショップ』とお答えしていますが、やっていることが多岐にわたるので、ひと言でお伝えするのは難しいですね。大切にしているのは、植物との共生です。香りや根っこ、エッセンス…そうしたものを少しでも知って、暮らしの中に取り入れていただけたら」と貴子さん。

店内には裕子さんがさまざまなメーカーからセレクトした精油やアロマスプレーのほか、リピーターが多いというハンドクリームも。
香りの良さに加え、塗ったあとのサラリとした使用感も人気の秘密。

ハーブを学んだ貴子さんおすすめのハーブティーや健康茶の種類も豊富です。
変わったところでは、高級楊枝の材料に使われる「黒文字」を使ったお茶もありました。
作用や飲みやすさなども丁寧に教えてもらえるので、ハーブ初心者も安心ですね。

来年の干支にちなみ、ウサギモチーフの雑貨もさらに充実。
スケジュール帳や飾りピックなど、使いやすいアイテムが並びます。

この時期ならではのリースやお正月飾りも、きっとお気に入りが見つかるはず。
花の教室`花遊び’では、手作りのリースやスワッグ、お正月飾りを作ることもできます（申し込み要、HPに案内あり）。

何かと気忙しい季節だからこそ、植物のパワーで元気に。
水色のドアの向こうには、宝箱のような空間が広がっています。