鳩の湯
リニューアルした国立唯一の“銭湯”。鳩のロゴマークが目印!
昭和の時代、東京都内で2000件以上あったと言われる銭湯も、時の流れとともに姿を消してゆき、現在はかつての4分の1以下に。そんな中で、国立市内に残る唯一の銭湯「鳩の湯」がリニューアルし、2020年4月13日に再オープンを迎えました。
このご時世に、老朽化した銭湯を建て替えて、「再び銭湯を続けていく」ことは、きっと大きな決断だったはず。
「鳩の湯」三代目の高張光成さんにそう尋ねると、「2014年に国立市内の『松の湯』さんが閉じられたことで『鳩の湯を続けてほしい』『なくならないでほしい』というお客さんの声が増えて、何よりも『鳩の湯が好きで、応援したい!』と言ってくださる方々の声が積み重なって、自分の気持ちが後押しされたように思います」と話してくれました。
最近では、銭湯に馴染みのあるお客さんだけでなく、一般的に“シャワー世代”と呼ばれている若いお客さんたちも増えています。生活必需施設としてだけでなく、旅行気分でリフレッシュするために訪れる人も多いそう。そんな新しい「鳩の湯」を少しだけ覗いてみましょう。
昔も今も、いい湯だな
広々とした浴室には、銭湯絵師の丸山清人さんの「銭湯絵」が、岐阜県多治見市の伝統的なモザイクタイル絵で壁一面に再現され、どこか懐かしい雰囲気が流れています。
お湯の成分はリニューアル前と変わらず、地下水をくみ上げて軟水に変えたものが使われています。人気の高濃度炭酸泉やジェットバス、サウナも健在です。ひとっ風呂浴びた後は、広々としたロビーにテーブル席が4つあり、コーヒー牛乳などのソフトドリンクや、新たにビールサーバーも備え付けられているので、ますます充実の銭湯タイムが過ごせそう。ロビーには、丸山さんの銭湯絵の原画も展示されています。
「リニューアル後も、古き良きスタンダードな銭湯を目指しました」と、高張さん。かつて、銭湯はまちの人たちの社交の場でした。同じ湯船に浸かりながら自然と会話が生まれたり、そのまま飲みに出かけたり。そんなコミュニケーションの土台には、みんなが気持ちよく過ごせる「入浴マナー」があります。古き良き心づかいが受け継がれているからこそ、銭湯でのひとっ風呂は気持ちがいいものなのですね。
目印は、鳩のロゴマーク
鳩ぽっぽが目印のロゴデザインは、「国立桜図案」の江津匡士氏によるもの。数々のグッズにもなっており、これを目当てに国立を訪れる人もいるほど人気なのだとか!
Twitterのお客さんの声をきっかけに、「鳩の湯」ロゴ入りのタオルもできました。今治タオルブランド「kontex」の「MOKU」シリーズは、軽くてかさばらず、非常に吸水性がいいので、旅行やスポーツ、ジムなどの様々なシーンで人気があります。サウナ好きの間でも密かに熱い人気を呼んでいるそう。グッズは番台で購入することができます。
リニューアルをきっかけに若い世代も増え、ゆるやかな世代間交流も生まれているという「鳩の湯」。国立散歩やスポーツの後に、ひとっ風呂いかがですか?
- 店舗所在地
- 国立市東2-8-19
- 営業時間
- 13:00〜23:00
- 休業日
- 月曜
- TEL
- 042-572-0918
- ウェブサイト
- http://hatonoyu.jp/