澤登キウイ園

住宅街に残された、日本のキウイ栽培発祥の地。

国立市内の住宅街の真ん中に、ぽっかりと現れる美しい果樹園。毎年秋になると、黄色や緑の果肉を持つ多品種の有機栽培キウイが収穫を迎えます。

この「澤登キウイ園」は、なんと日本のキウイ栽培の先駆者でもありました。そのことは今や知る人ぞ知るまちの記憶になっています。

「澤登キウイ園」を守り継ぐ人々

「澤登キウイ園」の土地は、かつてはテニスコートや野球場を併設する日本興業銀行の保養施設として使われていました。戦後になると、山梨生まれの澤登晴雄氏による「農業科学化研究所」として、戦後の食糧難を乗り切るために野菜を育て、鶏なども飼っていたそう。

日本の食糧事情が落ち着いてからは有機栽培のブドウ畑になり、数多くの優れた品種が生み出され、国内外へと広がっていきました。やがて、ブドウ棚で栽培ができるキウイも育てられるようになり、昭和49年には「日本キウイフルーツ協会」を設立。当時のキウイは輸入物の高級フルーツで、見たことも聞いたこともない人がほとんどだったそう。現在の日本に「国産キウイ」があるのは、澤登氏が全国からここを訪れる若手の育成にあたっていたことも、大いに影響しているかもしれませんね。

そんな話を語り聞かせてくれるのは、澤登氏の娘さんであり、「澤登キウイ園」の“語り部”でもある木曽博子さん。弟夫婦の澤登公勇(きみお)さんと弥生さんとともに、父の代から続く果樹園を守り継いでいます。

シーズンは秋のたった一度きり

秋になると、「澤登キウイ園」40年来恒例のキウイ狩りがオープンします。毎年、澤登氏の古くからの顔なじみやキウイ好き界隈の人々がひっそりと訪れていましたが、最近では少しずつ国立や多摩エリアの人々の認知が高まり、キウイ狩りをきっかけに「澤登キウイ園」の知られざる歴史に触れ、国立のまちの奥深さに興味や関心を持つ人も多いのだとか。

ただ一つ、ご注意いただきたいのは、キウイ狩りのシーズン以外の出入りは禁止されており、見学なども周辺にお住まいの方のご迷惑になるためご遠慮いただいていることです。

ただ、国立にブドウとキウイの栽培に尽力した果樹園が今も残されていること、その歴史に思いを馳せることは、国立散歩をより深みのあるものにしてくれそうです。

 

基本情報

店舗所在地
国立市西2-29-60
ウェブサイト
https://sawanobori-kiwi-farm.com/

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