くにたちカルタ 国立市社会福祉協議会

「くにたちカルタ」には国立の自然、風景、歴史や暮らし、まちのことが詠まれ、描かれています。従来のカルタにはない「を」「ん」の札も含めて、46組で構成されています。

 

絵札の裏には、句と絵の作者のお名前と、制作当時の学年が記されています。また句に詠まれた事柄の解説も書かれていて、その盛りだくさんな内容は、まるで本を一冊読んでいるかのような気分になってしまうほど。

 

「一家にワンセット置いてもらえるのが目標なんです」と、ボランティアセンター職員の伊藤真理子さん。

市民にとっては、国立の知らなかった一面をカルタから教えられることもあるかもしれません。

そして、市外の方には、ガイドブックのように活用してもらえそうな内容です。

 

初版発行は2011年12月。

ボランティアセンターや社会福祉協議会のことを市民のみなさんに知ってもらうために、さまざまな企画や運営方法を模索していた国立市ボランティアセンター運営委員会が企画したものです。

地域活動とカルタが結びついた理由は?

「当時のボランティア運営委員会に群馬県出身の委員がいて、『国立のカルタを作りたい!』と言ったことが始まりです。群馬県には地域カルタの先駆け、1947年に制作された“上毛カルタ”があります。群馬県全域で親しまれているだけにみなさん句を暗誦できるほどで、郷里を離れても、カルタを通じてお互いの街のことをよく知っているから、すぐ話が盛り上がるんですね。つながりも生まれるのだそうです。そこで国立でも、遊びながら郷土を知り郷土愛が育まれることを願って、制作に向けて動き始めたのです」

句は小学生から104歳までの方が応募。集まった1,144句の中から46句を選出。絵札は中学生から地域の方々や、国立にゆかりのあるプロの方たちが描きました。

箱の装丁や詠み句まっぷにいたるまで、制作には当初から多くの市民が携わりました。

完成まで2年以上の歳月を費やしましたが、このプロセスそのものにも、人と人、人と地域が“つながる”という意義があったのでしょう。

 

カルタ大会も回数を重ね、2022年1月には「第8回くにたちカルタまつり」を開催(後述)します。かつて選手として参加していた小学生が中学生・高校生・大学生となり、企画運営にも関わります。

 

大きな絵札を使って、屋外での大会が催されることもあります。

以前、大会の審判基準が曖昧との指摘が子どもたちから上がったことから、「くにたちカルタの審判員になろう!~くにたちカルタ公式審判員養成講座~」も回を重ねています。ルール作りや判定の仕方などのスキルアップも図っています。大学生が講師となり、高校生が受講したりと、若い世代も貢献していますよ。

「カルタを通して若者が大人と一緒にボランティアとして地域活動をしてくれること、まちでの活動がこうしてリレーされていくことは、私たちの自慢でもあります」と伊藤さん。

 

箱の中には当時の高校生が作成した「くにたちカルタ詠み句まっぷ」が入っています。ときにはカルタ遊びや競技から離れて、まっぷを片手に散策という楽しみ方もいいですね。作者がどんな思いを込めて詠んだのか、人々の出会いやつながりに思いを馳せ、名所・旧跡にも足を運んでみましょうか。

 

最初は学校や施設などへの配布用でしたが、市民からの要望もあって今では一般に販売されています。国立市商工会が認定する「くにたちらしさを表現する魅力ある商品 くにたちStyle」にも選ばれました。

価格は1,050円(税込み)。くにたち福祉会館、国立写真店、ムサシ楽器で購入できます。

 

最後にカルタイベントを2つご紹介。

くにたちカルタ制作10周年を記念して、2022年1月10日(月・祝)10~16時、旧国立駅舎で「くにたちカルタ10周年記念展~くにたちカルタも二分の一成人式~」が催されます。

制作に関わった方々のトークショーや、2021年12月15日を締め切りに募集している「旧国立駅舎を詠んだ句」の人気投票などが行われます。選ばれた句は、いずれくにたちカルタに加わる予定です。

また、コロナ禍で中止になっていた「くにたちカルタまつり」も復活。1月16日(日)に、くにたち福祉会館4階大ホールで開催されます。

いずれも詳細は、国立市ボランティアセンターにお問い合わせください。

基本情報

店舗所在地
国立市ボランティアセンター 国立市富士見台2-38-5
国立写真店 国立市東1-7-9
ムサシ楽器 国立市東1-17-4
営業時間
国立市ボランティアセンター 9時~17時
国立写真店 10時~18時30分
ムサシ楽器 10時~19時
休業日
国立市ボランティアセンター 土曜・日曜定休
国立写真店 木曜定休
ムサシ楽器 年中無休(年末年始を除く)
TEL
国立市ボランティアセンター 042-575-3223
国立写真店 042-577-0007
ムサシ楽器 0120-634-860
ウェブサイト
https://www.facebook.com/kunitachivc