「くにたちを食す くにたちを語る 」~国立のめざすべき農業のあり方について~ 協力:エコール 辻 東京vol.3 6/7

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国立のめざすべき農業のあり方について ~菱沼さんの今と未来を語る~

石井
菱沼さんが、お店を始められたときと今って、国立の購買層は変わってますか?
菱沼
購買層はどうですかね?野菜は本当に種類は増えましたね。
石井
それは、菱沼さんのアドバイスなども取り入れられたんじゃないでしょうか。
菱沼
いえいえ。農家さんお一人お一人が工夫されて。
石井
たぶん、菱沼さんが可能性を農家さんたちに見せてくれたんだと思うんです。 美味しいものを作れば喜ばれることや工夫をすれば売れ行きが伸びることなどを実証してくれたんです。だからみんな勇気を持って新しい物を作ろうとするんですよね。
菱沼
ちょうど僕が農家さんとかとやって行きたいなと思っているのは、デザインですね。 大根などはそのまま出すから、デザインとかないですけど・・袋に入れるとか、パックに入れるとかであればデザインをもっとお客様に伝わる様な物に変えていくっていう・・。
学生
続いては、リンゴのパイにキャラメルソースとアイスにはちみつをかけてお出しいたします。 ハチミツは国立産のアカシアの蜂蜜になります。
菱沼
今、話が出た国立産の蜂蜜のパッケージデザインは、国立の若いデザイナーの方に、お願いしたんですけど、そういうデザインをしっかりやっていくっていうのが、すごく大切で・・売っていくのにデザインとマーケティングが両天秤だと、僕は思っているんですけど。 例えば二つの所を、僕らがうまく、連携していくっていう存在になれたらいいな・・とは思っているんですけどね。
石井
まぁ~、ほんとうにかわいい!
菱沼
美味しそう~。
菱沼
リンゴは何ていう種類?
学生
リンゴは・・・いかりリンゴです。
石井・菱沼
いかりリンゴ!?
菱沼
「いかり」ってどういう字書くんですかね?
石井
とても酸味があるリンゴですね。
菱沼
そうですか?
石井
うん、でも美味しい!
菱沼
かなり赤いんですね。これ、色は。
石井
やっぱりリンゴは赤色のはっきりしたものを使った方が綺麗ですよね。
菱沼
そうそう!エコール 辻 東京さんからは最初のオーダーで、リンゴはないか?っていうオーダーいただいたのですが残念ながら用意できませんでした。
石井
国立って、梨はありますが、リンゴは少ないですよね。
菱沼
リンゴは少ないです。
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国立が目指すべき農業の在り方について

テキストはいる
石井
国立が目指すべき農業の在り方って、どのようなことだと思いますか?
菱沼
そうですね。
石井
農地としては、あまり広くないですよね。
菱沼
そうですね。遠い将来でいくと、ある程度農地が集約されてくる必要があるかなというのが、一つありますね。ただ、多様性がある事ってすごく街の魅力だと思うんで、だから、とうもろこしのもぎ取りやってる農家さんがいれば、花を作ってる農家さんもいて、果樹やってる農家さんもいるみたいな。そういう多様性は維持したいなって、結構僕の中では・・・強い思いで。 そういう意味では、農業メインでガッとやる人とそうじゃなくて、兼業でもやってたり。都市農業としては、それはありだと思っていて、都市の中に住んでいる子供中心に市民が農業に触れるっていう事自体がすごく少ない、日本社会の中のなんていうか・・・大きな話になっちゃうけど、分断をなくすというか・・。都市対地方みたいな構図ってあると思うんですよね。多摩地域はそこをつなぐ地域になりえるんで。
石井
確かにそうですね。
菱沼
農業と市民とが触れる機会をどんどん提供していくって事が、重要かな?
石井
他のまちと差別化する必要があるかどうかは別として、敢て差別化するなら、やはり、国立の一つの特徴っていう感じですよね。面積の小さいまちの中に都市部があって、住宅地があって、農地があって、いろいろな要素が凝縮されたようなまち。 農業もそんな国立では多様性が必要になるのかもしれませんね。 食べる人と作る人を直接結んでいく農の姿・・いいですね、それ。
石井
現在はまちの南部と北側の地域は、あまり交通の便もよくないせいか、気軽に遊びに行くには不便を感じることがおおいですよね。
菱沼
交通でいくと、他の街に比べたらずっと恵まれているかもって感じはしますけど。立川とかと比べますと。たしかに農家さんが国立駅前の方に出てくるってことは、少ないですね。
石井
小さい子供を持ってたら、畑を見せてあげたいとか、自然に触れさせたいとかって親は思うんです。せっかくその自然も畑もあるのに、子どもを連れて行く手段がないというのはとても残念なことなのです。 普段はなかなか行けなくても、イベントなどで月に1回でも行きやすい交通手段が工夫されるといいですよね。 こういうことは、やはり菱沼さんのような方が仕掛けを作ってくれると嬉しいです。菱沼さんは、これからの国立のキーマンですよね!
菱沼
なんかね(笑)みなさん、そうおっしゃってくださるんですよね。
石井
みんな、期待してますよ。 これからすごいチャンスがいっぱいありそうですね。
菱沼
そうだといいですけど、どうですかね。 国立はマーケットとしては恵まれてると思っています。
菱沼
あの、交通の利便性の一方で情報の利便性ということでいくと、SNSがキーかなと。農家さんもSNSやってる方が何人もいらっしゃって、多分畑がどうなってるとか、発信すると、しゅんかしゅんかの店長が反応したりして、ただそれだけで、さっきのフィードバックっていうのもそうだし、すごい連帯感みたいなのが生まれてくる可能性があるのかなと・・。
石井
そうですね。 私たちも積極的に農家さんと繋がって行きたいです!
テキストはいる