ANTIQUE JOHN(アンティーク・ジョン)

国立駅からまっすぐに南下し、一橋大学を通りすぎた辺り。時間にすると徒歩10分ほどでしょうか。
同じ大学通りなのに、どこかゆったりと静謐な空気が流れ始めます。

昔ながらのお蕎麦屋さんが見えてきたら、もうすぐ。交差点の角に佇む三角屋根の建物が「アンティーク・ジョン」です。
アンティークの着物や古布、古着、古道具を扱うお店で、創業は1976年に遡ります(現在は大学通り店のみ)。

建物をぐるりと囲むように陳列された雑貨や食器、古着類やカメラ、レコードなど。
取り扱う種類の多さに「何のお店だろう?」と思われる方も多いかもしれません。

「お客様によって、まったく見え方が違うようです。着物の店だという人もいれば、古道具の店だという人もいる。そして不思議と他の商品には気づかれない。その方の興味がある分野に目がいくみたいで」とスタッフの高谷一徳(たかや いっとく)さん。

創業当時は古道具から扱い始め、その後、着物や古着へとラインナップが広がっていったそうです。

古道具は昭和の年代物から海外のアンティーク雑貨までさまざま。
そろばんと電卓が一緒になった計算機は、シャープ製のもの。

「なんで二つをくっつけたんだろうと思いますよね。そろばんしか使えない従業員と、電卓しか知らない従業員がいて、どちらも使えるようにというニーズがあったのかなとか」と高谷さん。

今は見かけなくなった品物だからこそ、現役だった時代への想像が膨らみます。


店内には古道具だけでなく、アンティークの着物や帯、はぎれなどもたくさん。

「今は着物関係のアイテムが一番多いですね。15年ほど前に駅前店を閉じてここへ集約したこともあり、半分以上が着物や古布になっています」

1階だけでも相当数の品が並びますが、地下階にもさらに着物や帯が所狭しと置かれていて、とても一日では見きれないほど。



地下では、比較的手に取りやすい価格帯の着物や浴衣、羽織などがラックに掛けられています。
リメイク用の素材として求めに来る方も多いとのこと。


和装だけではなく、洋服の古着もそろいます。
リーバイスはもちろん、現在は入手しづらくなったバーバリーブラックレーベルのデニムも。ブルーレーベルと共に時代を席巻したブランドを懐かしむ方も多いのではないでしょうか。



「着物地にも流行が反映されていて。ローマ字が間違っていたり、絵柄の組み合わせが不思議だったりするんですが、そうしたところも含めて面白いなと」

赤ちゃんを背負っていた跡が残っている野良着、記録に残っていない戦前の野球柄、カメラと犬と楽器がランダムに描かれた着物…
当時の暮らしぶりや文化がダイレクトに伝わってくるのが、古着の魅力。



特に東北では貴重だった木綿地。繕いながら大事に着られてきた歴史の厚みが、そこにあります。
海外からも注目される日本の「BORO(ボロ)」は、現代人が忘れてしまった何かを突き付けてくるようです。

「今のファストファッションだって、100年後には価値が生まれるかもしれないですよね。そう考えると、今は当たり前なだけで、変わらないものはないんです」という高谷さんの言葉が印象的でした。



忙しない毎日、忘れかけた何かを探しに。
アンティーク・ジョンに並ぶ品々は、今日も大学通りで誰かに見つけてもらえる瞬間を待っています。

 

基本情報

店舗所在地
東京都 国立市東2-16-13
営業時間
11:30〜18:30
休業日
火曜日・水曜日(臨時休業の情報はSNS・ブログで確認)
TEL
042-576-6330
ウェブサイト
https://antiquejohn.thebase.in/