くにたち村酒場
「料理をあまりしない方にも地元産の新鮮野菜のおいしさを知ってもらおうとオープンしたのがくにたち村酒場です。とれたての新鮮なお野菜は本当においしいんです。私はトマト嫌いでしたが、収穫直前まで樹で熟させたトマトを食べてからは好きになりました」と「くにたち村酒場」の菱沼茉莉子さん。
「くにたち村酒場」を経営しているのは東京農業活性化ベンチャー「株式会社エマリコくにたち」です。国立市を中心に近隣農家130件とのネットワークを持ち、採れたて野菜を販売する直売所「しゅんかしゅんか」なども展開しています。”東京野菜のプロ”が経営するお店だから、メニューの主役も”野菜”! 一番人気は「畑のバーニャカウダ」です。
「畑のバーニャカウダ」は季節や仕入れによって内容が変わり、毎日届く地元野菜をたっぷり食べられます。付け合わせるのはニンニクがたっぷり入った自家製のアンチョビソース。野菜によく合う!と評判です。季節により、さまざまな野菜が登場します。
「くにたち村酒場」のもう一つの魅力が多摩エリアを中心とした東京の特産品が味わえることです。例えば、国立市にある「ノイ・フランク」のソーセージ盛り合わせ。「ノイ・フランク」は極力添加物を減らした新鮮なハム・ソーセージを提供する名店。国立で1980年から創業している老舗の味が「くにたち村酒場」でも味わえるなんてうれしいですよね。
その他にも多摩エリアを中心に7店舗展開する「ラ・ブランジェリ キィニョン」のバケット、あきる野にある「くんせい屋 いぶし庵」の燻製チーズなど、人気店の商品が集まっています。グランドメニューの他、「本日のおすすめ」も用意され、取材した日は”国立産ブロッコリーを殻ごと食べられるカニと一緒に”というキャッチコピーとともに「ソフトシェルクラブとブロッコリーのアヒージョ」が提供されていました。
ドリンクメニューにも地域色が強く、クラフトビールは福生市の石川酒造、地元産の梅を使った自家製梅酒、都内唯一の酢醸造所「ヨコ井の醸造酢」のレモンリンゴ酢スカッシュ、東京八王子蒸留所のジンなどなど。
さらにうれしいサービスが、同じフロアにある「SAKE-BOUTIQUE SEKIYA」で購入したワインを持ち込めるというというもの。もちろん、「くにたち村酒場」にもたくさんのワインがありますが、世界各国から1500種のワインを集めた「SAKE-BOUTIQUE SEKIYA」でセレクトするのもおすすめです。
「バーニャカウダとあわせるなら、辛口のキリっとした白ワインがおすすめ」と菱沼さん。「くにたち村酒場」が地域を大切にするのは、経営母体の株式会社エマリコくにたちの成り立ち自体が地域や事業の活性化を行うベンチャー企業だからです。
代表取締役・菱沼勇介さんと取締役の菱沼茉莉子さんは一橋大学の学生の頃から”まちづくり”に関わり、官学民で取り組んだ商店街の活性化事業では、富士見台の商店街「むっさ21」にある「Caféここたの」を立ち上げました。
プロジェクト終了後も「Caféここたの」がコミュニティカフェとして人々の集まる場所となっているのは、菱沼勇介さんが学生の活動を継続させるためのサークル「Pro-K」をつくり、地元の方々と協力して今も運営しているからです。
「学生ですから、つたない部分もたくさんあるんです。でも国立にはそれを受け入れてくれる懐の深さがあります。今があるのは地域のみなさんの支えがあったからこそですね」
- 店舗所在地
- 東京都国立市中1-9-30 せきや国立ビル B1F
- 営業時間
- 17:30「~23:00(ラストオーダー22:15)
- 休業日
- 火曜日
- TEL
- 042-505-6736
- 店舗席数
- 50席
- 禁煙・喫煙
- 禁煙
- ウェブサイト
- https://emalico.com/sakaba/