Sakabar CAR Fe 66

国立駅の南口にまっすぐに伸びる大学通りは、まるでパリのシャンゼリゼ通りを彷彿とさせるかのような魅力的な佇まいです。

毎年12月の頭には「谷保天満宮旧車祭」が開催されますが、この大学通りをクラッシックカーの隊列が埋め尽くす様子は圧巻で、全国からその様子を一目見ようと観光客が大挙します。今年で9年目を迎える「旧車祭」の仕掛け人である是枝さんは、日本最古の自動車倶楽部「オートモービル・クラブ・ジャパン」の会長を務める一方で、日頃は「Sakabar CAR Fe 66」の経営をしています。

店内の壁を埋め尽くすのは、アメリカのルート66(国道66号線)に関連のあるプレートや雑貨などです。現在は地図上に存在しない「ルート66」を使って、是枝さんがアメリカ横断の旅に出たのは計18回にも上ると聞くと、その思い入れの深さがよく分かります。

お店はカフェとバーという二つの顔を持っていますが、今回お伺いしたのはランチタイムだったので定番メニューの「薬膳カレー」を頂いて行くことにしました。揚げナスの乗った「薬膳カレー」は玉ねぎがトロトロになるまで煮込んであって、野菜の甘味とスパイスの辛みが相まって大変に美味です。

この「薬膳カレー」に使われているのが、30種類のスパイスと野菜のみで作られた「国立Style」認定商品の「国立薬膳カレー」のルーです。小麦粉も脂も一切使用していないので身体に優しく、また後口も爽やかです。是枝さんはこの「国立Style」の認定委員も務めています。

幼少の頃から中央線沿線に住んでいた是枝さんが国立の街に惹かれるようになったのは、わずか4歳の頃でした。初めて国立の駅に降り立ってまっすぐに伸びる大学通りを目にして以来、「いつか、この街に住んでみたい」と思うようになったといいます。

その後、高校時代の同級生の故関マスヲさんが経営するギャラリー併設のカフェに向かう途中で「売地」を見付けて、昭島で経営していたお店を国立に移転することを決意したのは今から15年ほど前でした。「アートクラブの部長がマスヲ君で、僕が副部長だった。彼が国立に住んでいなければ、こうして国立にお店を出店することもなかったのだから、ありがたいご縁だよね」。

若い頃からラジオ番組のディレクターを務め、本業の合間にカフェとバーを経営し、さらに「旧車祭」を始め、“街の仕掛け人”として様々なイベントを企画&運営してきた是枝さんいわく、「イベントを企画するというのは、キャンパスに絵を描くようなもの」だそうです。

「空が高いのが国立の最大の魅力」と語る是枝さんの次なる野望は、「定期的に、国立市役所横の公園で『フリーマーケット』ならぬ『エアーマーケット』を開催して、国立で収穫した野菜なども紹介していきたい」というものです。

今年の10月には、「国立 PARADE」の主催者でもあり、故忌野清志郎さんの衣装なども手掛けてきた帽子デザイナーのRnuRnuさんとのトークショーにも参加することになっています。

店主の是枝さんが「僕の私設公民館」と評する居心地抜群の「Sakabar CAR Fe 66」に、是非一度、お出かけになってみてください。きっと、様々なヒントが得られることでしょう。

国立駅からの道のり

中央線国立駅南口より徒歩14分。国立駅から1,100m。

基本情報

店舗所在地
国立市東4-3-10
営業時間
11:30~14:00/18:00~22:00 ※日によって変更あり。事前に電話でご確認を。
休業日
火曜
TEL
042-574-9907