花よろず

国立の静かな住宅街、庭に遊びに来る鳥の声を聴きながらゆったりとできる「花よろず」。
民家を改装したアットホームな雰囲気が魅力のカフェでありながら、フラワーアレンジの教室やブーケのオーダーも受けている素敵な憩いの場です。

店主の森本美栄さんは長年フラワーデザイナーとして活躍しながら、目白駅からほど近い場所で「花よろず」の営業をしてきました。
2019年7月に国立に移転してからは、ご夫婦でお店を切り盛りしています。

店内に入ると元気よく看板犬の「あーちゃん」こと、あくびちゃんがお出迎え。動物好きの方や、わんちゃんの散歩のついでに立ち寄る方も多いそう。

自然光が穏やかに差す店内からは、庭を彩る柳葉ミモザやハーブが眺められます。この日は干し柿が吊るされていて、今はなかなか見られなくなった風情ある趣を感じることができました。

庭のシンボル的存在の柿の木には巣箱が括り付けられており、シジュウカラやメジロなどの鳥が羽を休めに来ます。

「花よろず」の看板メニューはガレット。庭で採れた葉物野菜が添えられ、彩りも食感も豊かな味わいです。

毎週木曜日だけ食べられる手打ち蕎麦は8食限定なので、事前に電話予約がおすすめ。
北海道・幌加内の蕎麦粉を使用して、ご主人が丹精込めて打っています。

八丈島の明日葉を使ったシフォンケーキは抹茶のようなさわやかな風味と、手作りのあんこが優しい甘さで良く合います。
“豆好き”だという森本さんが煮た豆で作ったスイーツも、運がよければいただけますよ。

おいしいガレットとスイーツをいただいている間に、森本さんは庭に出てレモンマートル・セージ・月桂樹・ゆずなどを摘み、緑のスワッグを作ってくれました。
迷いなく手を動かす姿はまさに職人技。
手に取るとハーブたちがふわっとやさしく香ります。

第4週目の月・火曜には季節の花を使ったアレンジレッスンと食事を楽しむ教室も開催しています。

フラワーデザイナーとして数多くの雑誌を担当してきた森本さん。
花屋だけではなく、ちょっと一呼吸おける場所を作りたいと思い、カフェも併設した「花よろず」をはじめました。

「人との出会いが楽しくて、やりがいでもあります。目白時代のスタッフや昔からのお客さんが国立まで尋ねて来てくれることもあって、つながりが支えてくれています」

はじめて訪れた人でもくつろげる空間を作り出す、自然体で気さくな森本さんの人柄が、心地よいつながりを作っているように感じます。

隠れ家のようで、「ただいま」と言いたくなるような、なつかしさもある「花よろず」。

「70代での再スタート。定休日と“時折休み”で無理なくやっています」

基本情報

店舗所在地
東京都国立市中1丁目13−50
営業時間
11時30分~18時00分
休業日
月・火曜日
TEL
042-505-4742
ウェブサイト
http://www.hana-yorozu.com/