ヘア―サロン エンゼル

ヘアーサロン エンゼルは、園田富成さんと瓔子(ようこ)さん夫妻が1962年に開業した理容店。

長年、多摩欄坂下で営業していましたが、2005年に現在地に移転しました。

JR南武線谷保駅から歩いて2分ほど。北口を出て線路に沿って東に向かい、最初の踏切を渡ってすぐの右手にあります。

壁面のはさみのオブジェとサインポールが目印です。

 

「多摩欄坂下では40年以上、ここでも20年近くになりましたね。地域の持つ雰囲気は違いますが、お客さまに助けていただきながら続けています。もうこんな年齢になりましたが(ヒミツです)、お若い方も含めて、男女を問わず幅広い年齢層の方にご来店いただけるのがうれしいですね」と瓔子さん。

理容の競技会での優勝経験も豊富なマスター(富成さん)。店内に並ぶ盾やトロフィーがその実力を物語っています。

多摩欄坂時代は一橋大学生が多く訪れ、とりわけ競技ダンス部ではエンゼルで髪を整えることが、先輩から後輩へと引き継がれていました。

「数年前に引退しましたがマスターのスタイリングは、競技ダンスの激しい動きにも全く崩れないと高く評価されていました。限られた時間の中で部員の皆さんの髪を整えていくわけですから、競技会直前といえばそれはそれは賑やかでした」

 

一方の瓔子さんは、デザインカットが好きで得意としています。シャープで再現性の高いカット技術で、時代感を捉えたヘアスタイルに仕上げます。

美容から取り入れられる技術もあるはずと、若いころから美容の講習会にも通い、その技術を理容にどう取り入れ、生かすかを模索、実践してきました。

「技術にはこれでいいという終わりはないし、デザインは次々と新しいものが出てきます。そういった変化にもついていかないとね」と、今なお講習会などに参加して、新しいスタイルや技術の吸収・習得に余念がありません。「若い理容師たちに混ざって勉強していると、今どきの言葉も教えてもらえるしね」と笑います。

「お客さまには私でなければと思ってほしいから、さらに自分なりの工夫を重ねていきます。おひとりおひとりとの真剣勝負です。顔も頭の形も髪質も毛量も違いますから、それぞれの個性をいかして仕上げていきます。髪のお悩みをお持ちの方にも気に入っていただけて、遠方から来てくださる方もいらっしゃいます」

そして、お客さま自身でのお手入れやスタイリングが楽にできる再現性の高さにも注力しています。

瓔子さんの豊かな感性は趣味のフラワーアレンジメントでも発揮され、お店の内外もお花でさりげなく季節感を演出しています。

そして50年近く続けているのがソシアルダンス。ダンスで鍛えたしっかりとした体幹がつくるきりっとした立ち姿と、颯爽とした動きが、今も仕事を支えています。

 

理容の道に進むきっかけは、進学校を選ぶ際にお父さまがおっしゃった「理容師はアーティスト」の言葉。修業時代には「そんなふうには思えなかった」というその言葉も、技術を習得しお客さまの個性をいかすスタイルを提供して喜んでもらえる年月を積み重ねて、ようやく腑に落ちてきていると語る瓔子さんです。

基本情報

店舗所在地
国立市谷保4982-12
営業時間
9時~18時
休業日
月・火
TEL
042-572-1721
店舗席数
2席