ピッツァ365サンロクゴ
国立駅南口から歩いて5分ほど。富士見通りに面したビルの2階、青い扉が目印の窯焼きナポリピッツァのお店。店内は木製家具が醸し出す落ち着きのあるおしゃれな空間。
外からも見える作業スペースでていねいに作られるピッツァ生地は、北海道産小麦100%を使用して、低温で48時間かけて発酵・熟成させています。
「材料は粉、水、塩、イーストといたってシンプル。それだけに仕上がりが天気、気温、湿度などに左右されるほど敏感です。生地作りはほかの料理と違って、“はじっこをちょっとお味見”なんてことができないので、その加減がむずかしいところです。けれどもそこが作り手にとっては腕の振るいどころ・見せどころで、面白さでもあります」と、ピッツァ職人でオーナーの岡田暁さん。
サイズは直径約26cm。石窯で一気に焼き上げる生地はもちもち感と香ばしさが魅力。お馴染みのマルゲリータ、クァトロフォルマッジ、オルトラーナをはじめ、ローストチキン、イカスミ、しらす、さくらえびなどなどユニークで多彩な素材が使われて種類が豊富。日替わりピッツァは季節感をも盛り込んだ具材がトッピングされます。
また、前菜、サラダ、メインディッシュ、自家製ドルチェ、ワインの品揃えも充実。料理のベースはイタリアンながら、素材使いやアレンジメントに多様な展開を見せ、ちょっと愉快なネーミングもあって、メニュー選びに迷ってしまうことも。そんなこんなもお楽しみのひとつかもしれませんね。数量限定のラザニアはランチセットとしても人気です。
岡田さんが出身地・大阪から国立に引っ越してきたのは30歳のとき。同時に横浜のピッツェリアで働き始めました。「40歳で独立しよう」と目標を掲げてピッツァ職人としての研鑽に励みました。
開店はそれから11年後。2016年12月のことでした。横浜のお店での同期の料理人、ソムリエとともに立ち上げました。
「ぼくらの出会いから20年近く経ちましたが、変わらない信頼関係の中で、それぞれの分野で力を発揮できるという最高の仕事仲間です。ソムリエ担当者は今は店に出ていませんが、ワインの構成は変わらず担当していますし、ピッツァ以外の料理は全て愛美ちゃんが作っています」。子育て中の愛美さんには、岡田さんのご家族が家庭的なサポートをすることもあるそうです。「近所に住んでいますからね。大きな会社だとそう簡単にはできないことでも、ここでは気がついたことはすぐに実践できる。そんなふうにして、これから先もさまざまな問題を一緒に乗り越えていかれればいいな、と考えています」。
スタッフが互いに安心して働けるという心地よさはきっとお客さまに伝わっていて、だからこそ幅広い客層を捉えているのでしょう。
こんなおちゃめな仕掛けも手作りしました。
「お子さまづれのファミリーはもちろんですけれど、大人も結構喜んで測定しながらワイワイやってくださるのが、お帰りの光景のひとつ」。
「国立のお客さまは、味はもちろんのこと、また来たいなと思える雰囲気や接客が重要なのだと開店当初から切実に感じていました。お客さまとべったりというのではないのですが、さりげないコミュニケーションの中から築く信頼関係が大切なのだと思っています」
店内での販売のほか、テイクアウトや通販にも力を注いでいます。また、ふるさと納税返礼品としても使われています。
「国立でお店も家庭も持ち、自分も子育て真っ最中です。ですから夏や年末年始にはきちんとお休みもいただいています。そして国立への恩返しの意味も込めて、ずっとここ国立で愛され続ける店でありたいと願いながら、日々勤しんでいます」という岡田さんの思いが、ひしひしと伝わってくるピッツェリアでした。
- 店舗所在地
- 国立市中1-16-20ピイチビル2階
- 営業時間
- 11:30~14:30(LO14:00) 17:30~22:00(LO21:00)
- 休業日
- 月木定休。ほかに夏季、年末年始に休業
- TEL
- 042-571-8365
- 店舗席数
- 28席
- 禁煙・喫煙
- 禁煙
- ウェブサイト
- https://pizza365.tokyo